島米サイト
列島会議

2010年11月30日

神様より仲間


お客様は、神様です。

僕は、本当は違うんじゃないかと思っています。そんなこと言うと、営業マンか誰かに叱られるかもしれませんね。

僕はほとんど、営業らしきことも告知もしません。するとしてもダイレクトにチラシを渡したり、話しをしたり。消費者にだけでなく、生産者側にも顔が見えるようなやり取りを心がけています。そして、お米を買って下さる方には僕の考えや想いはなるべく話そうとしています。

それは、買うという行為によって、農業や故郷が、消費して(されて)しまわないように。消費者は、ただお金を支払って食べて、終わり、ではないと消費者でもある僕自身が思っているからです。

そして、一百姓として苦労したことで感じたことは、お米の代金にはお米ができるまでの過程の物語も含まれているということ。

だから、お米を買うということは、「米づくり」を買うということだと思っています。

若者もいない。離島である。極端に平地の少ないこの甑島で、米づくりをするということ自体、無謀なことかもしれません。ましてや、農業の大型化や、農地の集約化を必要とする現在の日本農業のスタイルでは、甑島で農業を続けていくのは限りなく不可能に近いです。

この島の後継者が、全くといっていい程育っていない現状をみれば、それは明らだと思います。そういうこともあってか、やっぱり僕にとってお客様は、神様ではないんだと思います。

美しい故郷の姿を、ずっとずっと後世に残していきたい。この島に生きる人びとを輝かせていきたい。人と行為とお金の関係をリノベート(再構築)していきたい。それをさらに、カタチや仕組みとしてつくりだしていこうと動き始めています。

3月、どうぞお楽しみに!





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Posted by ヤマシタケンタ at 00:02│Comments(2)島に生きる
この記事へのコメント
「お客を創造すること」どんなお客? それは、
「お金では買えないお米を味わえるお客」を創造すること、つまり、
「慈しみと感謝の心で共通の価値を分かち合う仲間を創ること」
そんな意気込みを感じます。
3月には何が始まるのでしょうか、、。楽しみです。
Posted by あらいぐま at 2010年12月03日 02:45
>あらいぐまさん

地域社会の問題を投げかけた時、
その地域になにを共有し、
なにを買うのか(どんなアクション)。
そのひとだけの価値や関わり方を
見出していけるようなものを考えています。
Posted by ヤマシタケンタ at 2010年12月03日 08:31
 
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    コメント(2)