Made in Koshiki.
甑島産ジャムシリーズ「すもも」「はっさく」発売初日で完売でした。アイトゴザイモイタ。
また、やさいチップス「さつまいも」「かぼちゃ」・乾燥よもぎも発売開始しました。
新鮮な魚もある、美味しい貝もある。甑島と書かれたお菓子もある。
それなのに甑島には、お土産がない。という来島者の現実の声。
僕は、全国を旅するのが趣味というか、仕事というか、ライフワークというか、そんな感じでやってきたので、いろんな町や、いろんな人や、いろんなものたちと出会ってきた。職業病という言葉があるけれど、僕の職業病はなにかと聞かれたらこれ「旅行を素直に楽しめない」かもしれない。なんていうと残念な感じがするけれど、いや、実際は本当に残念なのかもしれないけれど・・・(笑)、感覚的にお客様の立場でサービスを受けにくくなってしまった。良くも悪くも運営側の気持ちだったり、サービスの裏側が見えてくる。それで、もっとこうしたらいいのにとか、こんなものがあったらいいのにとか、こんなことしなくていいのにとかよく思う。
自分も、一方的に島のお土産を開発しようとしていてはダメだな。
独りよがりの商品ではダメだなと思えることができるようになった。
答えはシンプル。いいものをつくる。
とは言っても、いいものをつくるだけでは意味が無い。甑島は、海だから魚介類!というのが頻繁に聞こえるんだけど、おそらく僕を含めた島民のエゴも多いにあるかもしれない。もちろん、僕は甑島のうまい魚が食べたい!ただ、少なくとも海が近くにある地域は山のようにある訳だし、最近では、新鮮な魚だって都会でも食べられるようになってきてる。お客様はなぜ、この島にきてお土産がないというのだろうか。これまで何百人ものお客様と直接会話してきたことで、今の僕にはほんの少しだけ分かるような気がします。
結論から言えば、
お客様が甑島に求めているものは、もっと別なところにあるということ。
お客様にとって、いいものをつくっていないということ。
僕は、この島の現実を真摯に受け止めて、自分たちの「ものづくりの先」には、どんな甑島の将来があるのかを見つめ直してみたいと思います。観光客はお金を落とす、単なる道具ではありません。お客様は神様ですか?この島の良さを、僕らの想いを共有してくれる特別な仲間、ぐらいに思えるぐらいが僕にはちょうどいいと思っています。自分以外のひとに、背伸びせず、ありのままの姿をほんの少し、角度で言えば1度とか2度とか、そのぐらいチョット目線を変えるだけ、努力をするだけで、のちのちは大きく違ってくると僕は信じています。
漁業の島で、農業を始めることは大きな不安だったけれど、すべては甑島を好きになるために、そのこわさはぐっとこらえて飲み込みました。甑島のお米なんて!島の人の多くはそういいます。でも、焼き魚を食べるときに白いごはんがあると小さな幸福感を感じることができるように、そういった角度の農業や観光の在り方だってあると思います。いくらいいものをつくったとしても、例えば、魚を買ってもらうために白ご飯を炊くという、その見えない努力を怠ってはいけませんよね。
いつの日か、僕たちのつくる島米や、おおくの商品たちが
甑島にあるもの、あるひと、あるストーリーを輝かせていけたらいいなって思いました。
それは、甑島の新鮮な焼き魚を引き立てるごはんのように、ある時は、漬け物のように(笑)
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